GXポケモン解説

必須カード?それとも負け筋?《カプテテフGX》を本気で考察してみた

発売当初から「プレイヤー必携」「全てのデッキに入る」と話題の《カプ・テテフGX》。世界大会出場経験のあるナナヤマリョウタロウ選手が、その強さと弱点を徹底解説します。



こんにちは、リョウことナナヤマ リョウタロウです。

今回の記事のテーマは《カプ・テテフGX》。

大会上位のデッキレシピをみると、ほとんどのデッキにこのカードが採用されていることもあり、
しばしば、「テテフは強いのか弱いのか?」「必須カードかどうか?」など、なにかと話題なることの多いポケモンGXです。

「《カプ・テテフGX》ってどんなカード?」という方は、まずこちらの記事をご覧ください。

【カード解説】《カプ・テテフGX》を使いこなしたい!【SM4+】

今回は勝利を目指す「競技ポケカ」という面でどんな役割を持つカードなのか、本気で考察してみました。
ステップアップを目指すプレイヤー必読の記事です。

結論:《カプ・テテフGX》は間違いなく強い!

これだけだと元も子もないですね。
「どこが」「なぜ」強いのか、詳しく解説します。

「ワンダータッチ」はなぜ強い?

ワンダータッチ
特性
ワンダータッチ

自分の番に、このカードを手札からベンチに出したとき、1回使える。自分の山札にあるサポートを1枚、相手に見せてから、手札に加える。そして山札を切る。 

《カプ・テテフGX》の特性「ワンダータッチ」は、山札にあるサポートカードを1枚手札に加えることができます。
これにより臨機応変に、サポートカードを使い分けることができます。
これが、《カプ・テテフGX》の最大の特徴であり、多くのデッキで採用される理由です。

具体的には、
序盤の展開のための《リーリエ》や《ウツギ博士のレクチャー》、

中盤の盤面や手札を整える《アセロラ》や《シロナ》、

終盤は詰めの《グズマ》など、

その時その時に応じて使いたいサポートは変わってくるものです。
ここぞというタイミングで使いたいカードを使えることは、ポケモンカードに限らずTCGにおいては非常に強力な効果です。

「エナジードライブ」のここが強い!

エナジードライブ
ワザ
(無)(無) エナジードライブ 20×

おたがいのバトルポケモンについているエネルギーの数×20ダメージ。このワザのダメージは弱点・抵抗力を計算しない。

《ダブル無色エネルギー》1枚で使える「エナジードライブ」は使いやすいワザです。
タイプの指定がなくワザが使えることも、様々なデッキで採用される一因と言えるでしょう。

《ダブル無色エネルギー》の時、相手に与えるダメージは40。GXポケモンの技としては控えめなダメージと思われるかも知れません。
しかし、《こだわりハチマキ》をつけた《ゾロアークGX》の「ライオットビート」や《メタグロスGX》の「ギガハンマー」など、打点が150ダメージのポケモンと組み合わせた時、蓄積するダメージは190にもなります。

これは多くのたねGXポケモン(《マッシブーンGX》や《ゼラオラGX》など)を倒すのに十分なダメージです。

また、相手のポケモンにエネルギーが付いていることを計算に入れれば、考えると合計210以上の大ダメージも狙えます。

このように、1回の攻撃で相手を倒すプランではなく、2回の攻撃で相手を倒すプランを狙うときに「エナジードライブ」が活躍するのです。
状況によっては複数のエネルギーをつけて高火力を押し付けられるポテンシャルも魅力ですね。
例えば、相手が《ホウオウGX》や《サーナイトGX》などのエネルギーをたくさんつけるポケモンを使っていた場合は積極的に狙う価値があります。

「相手はどのポケモンにエネルギーをつけるか」「今ダメージを与えておくべきポケモンはどれか?」など、
試合の展開を読めるようになればなるほど、このワザを使いこなすことができるようになります。
ステップアップを目指すプレイヤーは、対戦の際にぜひこの視点で考えてみてください。

「カプキュアーGX」はどこが強い?

カプキュアーGX
GXワザ
(超) カプキュアーGX

自分のベンチポケモン2匹のHPを、すべて回復する。[対戦中、自分はGXワザを1回しか使えない。]

忘れられがちですが、《カプ・テテフGX》はGX技も非常に強力です。

バトル場のポケモンを高火力で攻撃してくるデッキを相手にしたときは確かに微妙かも知れませんが、《ネクロズマGX》や《戒めの祠》、《カプ・コケコ》や《ひかるアルセウス》など、ベンチを狙ってくるデッキに対しては非常に強力です。

カプキュアーGXを使うことはそのターンに技でダメージを与えられないことを意味しますので、使うタイミングは非常に難しいです。
しかし、ダメカンをばらまき攻めるデッキは攻撃力に欠ける場合が多く、「カプキュアーGX」を使うことで試合が長引き、その隙に相手を攻めることができます。

例えば

カプ・テテフGXが強い盤面

このような盤面の時です。
(一部エネルギーやダメカンは割愛しています)

ゾロアーク側の番だとして考えてみましょう。
この番に「ライオットビート」を使って《カプ・コケコ》を倒し、サイドを1枚取ります。
次の相手からのワザを耐え、次の自分の番にもう一度「ライオットビート」を使えば、サイドを取り切って勝てるかもしれません。

しかし、相手がダメカンをばらまいてくるデッキであることを忘れてはいけません。
《ダブル無色エネルギー》はもちろん、《ネクロズマGX》や《カウンターゲイン》を採用していることが予想されます。

この3枚を揃えられると「ブラックレイGX」をすぐに使うことができ、最悪の場合《ゾロアークGX》が全てきぜつさせられる=負けてしまう可能性があります。

これを防ぐために《カプ・テテフ》の「カプ・キュアーGX」が活躍します。

「カプキュアーGX」で《ゾロアークGX》2匹のHPを回復しておくことで、最悪の状況を避けられます。
つまり、「カプキュアーGX」を使うことでより安定したルートを辿り、相手の負け筋を一つ消すことができるのです。

「カプキュアーGX」は限定的な盤面でしか使えないワザではありますが、負けを防ぐためには重要な選択肢となるのです

《基本超エネルギー》や《レインボーエネルギー》が入ってるデッキでは、このGXワザで逆転できる可能性があることを頭の片隅に入れておくことが大事です。



《カプ・テテフGX》はここが弱い!?

ここまで《カプ・テテフGX》の強さについて説明してきました。
しかし、強いカードにだって欠点はあるもの。
この章では、カプ・テテフGXの弱点を確認していきましょう。

「負け筋になる」ってどういうこと?

よく言われる「テテフは負け筋になるから弱い」とはどういうことでしょうか。
カプ・テテフGXの最大の弱点とも言えるのが、たねGXポケモンゆえの心許ないHPと、きぜつした際にサイドを2枚取られてしまうというGXポケモンゆえの性質にあります。

《ソルガレオGX》や《リザードンGX》などの2進化GXポケモンデッキはHPが高く倒されづらいという強みがありますが、《カプ・テテフGX》を入れるとその強みを活かせないことがあります。

ここは考え方が少し難しいので、詳しく解説します。

例えば、《ソルガレオGX》デッキ側は「HP250のポケモンはそうそう倒されないだろ!」と思っています。
進化の準備段階で《コスモッグ》や《コスモウム》が倒されたり、仮に《ソルガレオGX》が1体倒されたとしても、取られるサイドは合計4枚です。

しかし、後続の《ソルガレオGX》は簡単には倒れず、そこからが勝負だと想定するはずです。
(実際に《ソルガレオGX》のデッキを組んでいたとき、自分はこのように想定していました)。

ところが、実際のゲームでは「相手の《グズマ》で《カプ・テテフGX》がベンチから引き摺り出され、最後のサイド2枚を取られる」という流れで負けることが多くありました。

このように、《カプ・テテフGX》が敗北のきっかけや原因でゲームに敗北するときにしばしば「テテフが負け筋になった」と言われます。
高いHPを持つポケモンが倒せないのなら、HPの低い《カプ・テテフGX》を倒してしまえばいい、ということですね。

「ベンチを埋める」という欠陥

《カプ・テテフGX》のもう1つの弱点は「ベンチを埋めてしまうこと」です。
このカードを出すことによってベンチがいっぱいになってしまい、「本来自分が展開したいポケモンを出すことができない状況を招きがち」ということです。

こちらのケースも、具体的なゲームを想定して考えてみましょう。

例えば、【ジュカインラランテス】というデッキがあります。

もしも、《カプ・テテフGX》を2枚場に出してしまうと、このデッキではプレイングが相当シビアになることが予想されます。
【ジュカインラランテス】の理想盤面はこんな感じ。

【ジュカインラランテス】の理想盤面

バトル場に《ジュカインGX》、ベンチに控えの《ジュカインGX》と、展開を支える《ジュプトル》、火力を底上げする《ラランテス》が2匹、後続のための《メタモン》の合計6匹だと考えています。
だと考えています。

もし《カプ・テテフGX》が2枚ベンチ並んでいた場合、何かしらを諦めなければならなくなり、戦術を遂行しにくい盤面になってしまいます。
さらに【ジュカインラランテス】には《ダブル無色エネルギー》が入っていないため、《カプ・テテフGX》が技を使うことは非常に難しいです。
そのため、「ワンダータッチ」を使った後はただの置物のようになってしまいます。

このように、ベンチにポケモンを並べること自体が作戦のデッキの場合、1回ならまだしも、2回目以降の「ワンダータッチ」を使う代償はあまりにも大きいように思えます。

まとめ:《カプ・テテフGX》は諸刃の剣である

今回の記事をまとめると、このようになります。

《カプ・テテフGX》の強さは3つ。

  1. 臨機応変にサポートカードが使える
  2. 「エナジードライブ」でダメージを蓄積できる
  3. 相手によって「カプキュアーGX」が決め手になる

一方、弱点は2つでしたね。

  1. 負け筋になる可能性がある
  2. 複数並べるとベンチが埋まってしまう

《カプ・テテフGX》は強いですが、弱点のないポケモンではないことも理解していただけたと思います。

どのカードも強みと弱みを理解すればするほど強くなっていきます。
なんとなく使っても活躍はしてくれますが、勝負に勝つためにはカードを理解した上で、「意識的に動かす」ことが重要です。

最後になりますが、自分の考える《カプ・テテフGX》の一番の強みは”ワンダータッチによる安定性”です。
競技的にポケモンカードをやる上で安定性は欠かせない要素のため、勝利を目指すためには必須級のカードであると言えるでしょう。

もしも《カプ・テテフGX》を採用しないデッキを構築する、使いたいサポートを使える可能性を高める構築やプレイングを意識しましょう。

それでは、良いポケカライフを!